ISBN:4594029795 文庫 金子 浩 扶桑社 2000/09 ¥660

『隣の家の少女』が陰惨さに重点を置いているのなら
こちらは随分アクティブだ。
食人族VS都会から来た何名かの若い男女のお話。

強く、賢明で魅力的な姉は序盤で腹を裂かれてローストにされ
消極的で引っ込み思案な妹は、生き延びる。
ま、ネタバレになるので敢えて言わないが、ラスト近くであの人が死ぬことにだって
作者のありありとした意図が見えるような気がする。

『生きたい』と誰よりも望み、そう行動した者が生きられる。
その他には、『何も』必要無い。
そして陰惨な死は誰にでも平等だ、善にも悪にも。

だれにも彼にもオススメ出来る訳じゃないケッチャムさんの本だが
私は今のところかなりのお気に入りだったりする。
『オフスプリング』はやく和訳されないかなー。


★★★☆

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