ISBN:4104513032 単行本 岩井 志麻子 新潮社 2006/03/18 ¥1,575
私はワンパターンと言われようが言動行動が痛いと言われようが
岩井志麻子の小説が大好きなのですけれども、
もし私が自分のど真ん中好みの小説を書ける能力を身に付けたとしたら
彼女の小説と全く同じ物を書きたがるだろう、と自覚するほど
岩井志麻子の小説が好きなんですけれども。
(どれを取っても、って訳じゃないが)
春を売る乞食の母と流浪していたシヲ。
ある時乞食座頭に母親を惨殺される。
その村で、頭のおかしくなった良家の娘の相手をしていたシヲは
その娘がいなくなったと同時に良家に引き取られる。
着飾ってビックリ。シヲは類まれに見る美貌の子供だった。と。
シヲは母が殺された時も、自分の容姿が良いと知った時も
驕りもせずただ受け入れるだけだった。
物語はシヲを中心に不細工な娘、ふみ枝。
そしてその娘、美貌の小夜子。
その娘、ヒトならぬ物、冬子。
その娘、未央子。
そしてその娘、亜矢。
と現代まで続く。その血と業を背負ったまま。
そしてシヲはそれを淡々と最後まで見つめる。
まったく関係無いのだけれども本書の中に
『男女の双子ってのは心中で死んだ男女の生まれ変わりだ』
という文があってなんか酷く動揺した。
心中する事でしか全うすることが出来ない関係の二人は
生まれ変わった時に一番近い肉親になる訳だ。
肉親は別れる事も無ければ、関係が消去される事も無い。
ただ、死ぬまで続く。恋情とか嫉妬とかそういうのと関係なく。
復讐のような生まれ変わりだなぁ、と思う。
何に復讐か、って言われたらそりゃ…『世界』に?
★★★★☆
私はワンパターンと言われようが言動行動が痛いと言われようが
岩井志麻子の小説が大好きなのですけれども、
もし私が自分のど真ん中好みの小説を書ける能力を身に付けたとしたら
彼女の小説と全く同じ物を書きたがるだろう、と自覚するほど
岩井志麻子の小説が好きなんですけれども。
(どれを取っても、って訳じゃないが)
春を売る乞食の母と流浪していたシヲ。
ある時乞食座頭に母親を惨殺される。
その村で、頭のおかしくなった良家の娘の相手をしていたシヲは
その娘がいなくなったと同時に良家に引き取られる。
着飾ってビックリ。シヲは類まれに見る美貌の子供だった。と。
シヲは母が殺された時も、自分の容姿が良いと知った時も
驕りもせずただ受け入れるだけだった。
物語はシヲを中心に不細工な娘、ふみ枝。
そしてその娘、美貌の小夜子。
その娘、ヒトならぬ物、冬子。
その娘、未央子。
そしてその娘、亜矢。
と現代まで続く。その血と業を背負ったまま。
そしてシヲはそれを淡々と最後まで見つめる。
まったく関係無いのだけれども本書の中に
『男女の双子ってのは心中で死んだ男女の生まれ変わりだ』
という文があってなんか酷く動揺した。
心中する事でしか全うすることが出来ない関係の二人は
生まれ変わった時に一番近い肉親になる訳だ。
肉親は別れる事も無ければ、関係が消去される事も無い。
ただ、死ぬまで続く。恋情とか嫉妬とかそういうのと関係なく。
復讐のような生まれ変わりだなぁ、と思う。
何に復讐か、って言われたらそりゃ…『世界』に?
★★★★☆
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