ISBN:4575233951 単行本 雨宮 町子 双葉社 2000/08 ¥1,890
避暑地の洋館別荘を借りる事になった哲哉と佐知子の若い夫婦。
拭いても拭いても沸いてくる壁紙の黴。
変な夢にうなされどんどん老けていく妻。
異常なほどの食欲を見せ始める夫。
この本の著者って翻訳畑の人なのかなー。
変な()の使い方をしてていちいちそれが気になった。
引用。
哲哉は自分のために三百グラムのステーキとサラダと
ビールの大ジョッキ(「だいじょうぶだって。
お山まではあっというまさ」)を、佐知子のために
ミニッツステーキとサラダを注文した。
き、気持ち悪い。なんだか気持ち悪い。
最後への伏線かなと思ってたら、結局何もなくただ座りが悪いだけでした。
読み終えた印象としては
「サウンドノベルでいうならNO,17のバットエンドだな」だった。
何が解決する訳でもなく何が説明される訳でもなく
唐突に終わる。まぁ、怖いと言えば怖いけど。
いやいやこういう結論を宙吊りにされる方が怖いって。
いやー、せっかくじわじわくる恐怖感はあるんだからさー
スタッフロール出して「完」って打てるような終わり方希望。
読んでる途中はじわじわじわじわと怖かったんだけどな。
消化不良で残念。
★★☆
避暑地の洋館別荘を借りる事になった哲哉と佐知子の若い夫婦。
拭いても拭いても沸いてくる壁紙の黴。
変な夢にうなされどんどん老けていく妻。
異常なほどの食欲を見せ始める夫。
この本の著者って翻訳畑の人なのかなー。
変な()の使い方をしてていちいちそれが気になった。
引用。
哲哉は自分のために三百グラムのステーキとサラダと
ビールの大ジョッキ(「だいじょうぶだって。
お山まではあっというまさ」)を、佐知子のために
ミニッツステーキとサラダを注文した。
き、気持ち悪い。なんだか気持ち悪い。
最後への伏線かなと思ってたら、結局何もなくただ座りが悪いだけでした。
読み終えた印象としては
「サウンドノベルでいうならNO,17のバットエンドだな」だった。
何が解決する訳でもなく何が説明される訳でもなく
唐突に終わる。まぁ、怖いと言えば怖いけど。
いやいやこういう結論を宙吊りにされる方が怖いって。
いやー、せっかくじわじわくる恐怖感はあるんだからさー
スタッフロール出して「完」って打てるような終わり方希望。
読んでる途中はじわじわじわじわと怖かったんだけどな。
消化不良で残念。
★★☆
下妻物語―ヤンキーちゃんとロリータちゃんと殺人事件 (完)
2005年10月17日 ★★★★ コメント (1)
ISBN:4093861536 単行本 嶽本 野ばら 小学館 2005/07 ¥1,470
前作を読んだ時の私、手放しで大絶賛しました。
続編よ続編。完結よ完結。
殺人事件に巻き込まれる…といってもそれが軸になってるだけで
むしろ桃子の独壇場物語。
イチゴを新キャラのセイジ(イヤな名前だ)をバカだバカだと思いつつ
いつものようにBABY,行って。
桃子はいつも桃子だ。
今回はちゃんと自分の歩く道を定めたというか。
イチゴは今回はちょっと出番含めて控えめかな。
桃子を見てるとどうも自分を見てるようで居た堪れない。
性格が悪くて底意地が悪くて根に持つ性格で申し訳ございません。>周りの皆様。
面白がりの性格悪は大変扱いづらいのですね。勉強になりました。
肝はラスト4ページ、だよな。
わざわざ完って付けないで気の向いた時にまたやって欲しいなー
と思ってたんだけど、
うん。これは完、だわ。完だから引き立つラスト。
まぁ、正直中だるみがあったのと
装丁が酷かった…ので
★★★★
前作を読んだ時の私、手放しで大絶賛しました。
続編よ続編。完結よ完結。
殺人事件に巻き込まれる…といってもそれが軸になってるだけで
むしろ桃子の独壇場物語。
イチゴを新キャラのセイジ(イヤな名前だ)をバカだバカだと思いつつ
いつものようにBABY,行って。
桃子はいつも桃子だ。
今回はちゃんと自分の歩く道を定めたというか。
イチゴは今回はちょっと出番含めて控えめかな。
桃子を見てるとどうも自分を見てるようで居た堪れない。
性格が悪くて底意地が悪くて根に持つ性格で申し訳ございません。>周りの皆様。
面白がりの性格悪は大変扱いづらいのですね。勉強になりました。
肝はラスト4ページ、だよな。
わざわざ完って付けないで気の向いた時にまたやって欲しいなー
と思ってたんだけど、
うん。これは完、だわ。完だから引き立つラスト。
まぁ、正直中だるみがあったのと
装丁が酷かった…ので
★★★★
PAY DAY!!!
2005年10月15日 ★★★☆
ISBN:4103668091 単行本 山田 詠美 新潮社 2003/03/25 ¥1,575
高校生・中学生の時好きだったなぁ。山田詠美。
いつからか「見て!コレがスタイリッシュの新定義よ!」と言わんばかりの
あの感じがあまり好ましいと思えなくなってきて
今の私はあの頃本で見ていたよりも
異性もセックスにも現実味を帯びてきていたりして
小説に書かれるような異性やセックスや関係の在り方ばかりが
必ずしもスタイリッシュであるとは思えず
ああ、自分語りはどうでも良かった。
読書感想文ね。
双子の兄弟、妹のロビンと兄のハーモニーが
一話ずつ視点を変えながら自分を取り巻く環境を語ってく感じ。
両親が離婚して、それぞれの意思で
離れた双子の兄妹に起こる9/11のビル飛行機事故。
突然空いてしまった母親の席。
まぁ、9/11を題材にして書かれたと言っても
テロへの怒りとか嘆きとかそういうものを書いてるわけじゃなく
遺体の出てこない、忽然と消えてしまったような母の空席に
困惑しながらも、それぞれの生活を選んでいくお話。
ロビンの方は愛だの恋だの甘っちょろい
お前の言う“フィーリング”とやらをロジカルに400字詰め原稿10枚に纏めてから出直せ。
と言いたいほど恋愛事に説得力が無いのでまったく共感もクソも無いが
ハーモニーの人妻との恋愛は、うん、上手だよねぇ。
大人びた少年と美しい人妻の逢瀬。
人妻の方がまたぎゃーぎゃー騒ぐ女じゃないからまた。
ゆっくり確実に無理の無い感情でハーモニーは動くから
ハーモニーの視点の話は面白かった。
まぁ、ロビンの「私たちはいつまで被害者じゃなきゃいけないの?」
見たいな台詞は、うん。気持ちが分かったような気にはなるよ。
★★★☆
高校生・中学生の時好きだったなぁ。山田詠美。
いつからか「見て!コレがスタイリッシュの新定義よ!」と言わんばかりの
あの感じがあまり好ましいと思えなくなってきて
今の私はあの頃本で見ていたよりも
異性もセックスにも現実味を帯びてきていたりして
小説に書かれるような異性やセックスや関係の在り方ばかりが
必ずしもスタイリッシュであるとは思えず
ああ、自分語りはどうでも良かった。
読書感想文ね。
双子の兄弟、妹のロビンと兄のハーモニーが
一話ずつ視点を変えながら自分を取り巻く環境を語ってく感じ。
両親が離婚して、それぞれの意思で
離れた双子の兄妹に起こる9/11のビル飛行機事故。
突然空いてしまった母親の席。
まぁ、9/11を題材にして書かれたと言っても
テロへの怒りとか嘆きとかそういうものを書いてるわけじゃなく
遺体の出てこない、忽然と消えてしまったような母の空席に
困惑しながらも、それぞれの生活を選んでいくお話。
ロビンの方は愛だの恋だの甘っちょろい
お前の言う“フィーリング”とやらをロジカルに400字詰め原稿10枚に纏めてから出直せ。
と言いたいほど恋愛事に説得力が無いのでまったく共感もクソも無いが
ハーモニーの人妻との恋愛は、うん、上手だよねぇ。
大人びた少年と美しい人妻の逢瀬。
人妻の方がまたぎゃーぎゃー騒ぐ女じゃないからまた。
ゆっくり確実に無理の無い感情でハーモニーは動くから
ハーモニーの視点の話は面白かった。
まぁ、ロビンの「私たちはいつまで被害者じゃなきゃいけないの?」
見たいな台詞は、うん。気持ちが分かったような気にはなるよ。
★★★☆
嫌な女を語る素敵な言葉
2005年10月11日 ★★★★☆
ISBN:4396632479 単行本 岩井 志麻子 祥伝社 2005/03 ¥1,785
この本のこのタイトルにちょっと興味のある其処のオンナ、
あんたにこそ相応しい!と断言できてしまうよこの本。
女だからこそひしひしと感じる女の怖さ、な短編集。
嫉妬ー、僻みー、妬みー、嫉みー、
自意識ー、優越感ー、男ー、環境ー。
どれひとつ疎かにすることなく、オンナは生きていくのだなぁ。
女対女…怖いなぁ。
男が読んでも多分面白くない。
自分を世界で一番可愛いと思ってる女にも多分面白くない。
鬱屈しきっている女が読んでも多分面白くない。
少し感受性が強くて、少し変わり者扱いされてて
男にそう縁遠くも無く、並ほどの容姿で、
女が嫌いで、女らしさが嫌いで、だから自分の嫌な所からも目がそらせなくて
認められなくて、本当は誰かに認めてもらいたい
そんなちょっと鬱屈した女にこそ相応しい。
面白かったです。すいません。
★★★★☆
この本のこのタイトルにちょっと興味のある其処のオンナ、
あんたにこそ相応しい!と断言できてしまうよこの本。
女だからこそひしひしと感じる女の怖さ、な短編集。
嫉妬ー、僻みー、妬みー、嫉みー、
自意識ー、優越感ー、男ー、環境ー。
どれひとつ疎かにすることなく、オンナは生きていくのだなぁ。
女対女…怖いなぁ。
男が読んでも多分面白くない。
自分を世界で一番可愛いと思ってる女にも多分面白くない。
鬱屈しきっている女が読んでも多分面白くない。
少し感受性が強くて、少し変わり者扱いされてて
男にそう縁遠くも無く、並ほどの容姿で、
女が嫌いで、女らしさが嫌いで、だから自分の嫌な所からも目がそらせなくて
認められなくて、本当は誰かに認めてもらいたい
そんなちょっと鬱屈した女にこそ相応しい。
面白かったです。すいません。
★★★★☆
ISBN:4163228705 単行本 奥田 英朗 文藝春秋 2004/04/24 ¥1,300
割と読書感想文書き連ねてきたけれど
初めて満点を付けざるを得なかった私の大ツボ、
「インザプール」の続編。デブで無邪気な伊良部医師と巨乳看護婦マユミちゃん、健在。
患者さんもその悩みも多岐にわたり
空中ブランコでどうしてもパートナーに邪魔される患者さん。
先端恐怖症のヤクザの患者さん。
どうしても大事な場面でやらかしたくなる患者さん。
ボールの投げ方がわからなくなってしまうプロ野球選手の患者さん。
どうしても前に書いた事があると錯覚してしまう女流作家の嘔吐症患者さん。
どれもこれも、伊良部医師の適当に見える助言と
その縦横無尽な行動力に、患者さんは中てられ、
ちゃんと自分で解決している。
狙ってやってるのか無意識のなせる技なのか…私にもわかりません。
読んで爽快感があるの。
娯楽作にふさわしい!
★★★★
割と読書感想文書き連ねてきたけれど
初めて満点を付けざるを得なかった私の大ツボ、
「インザプール」の続編。デブで無邪気な伊良部医師と巨乳看護婦マユミちゃん、健在。
患者さんもその悩みも多岐にわたり
空中ブランコでどうしてもパートナーに邪魔される患者さん。
先端恐怖症のヤクザの患者さん。
どうしても大事な場面でやらかしたくなる患者さん。
ボールの投げ方がわからなくなってしまうプロ野球選手の患者さん。
どうしても前に書いた事があると錯覚してしまう女流作家の嘔吐症患者さん。
どれもこれも、伊良部医師の適当に見える助言と
その縦横無尽な行動力に、患者さんは中てられ、
ちゃんと自分で解決している。
狙ってやってるのか無意識のなせる技なのか…私にもわかりません。
読んで爽快感があるの。
娯楽作にふさわしい!
★★★★
だるだると日記。
2005年9月22日秋は読書しねぇことにした。
天邪鬼と呼んでくれて結構。
あ、ライブレポとか本サイトでやってるので
見に来てくれたりすると嬉しいよ。碌なことかいてないけど。
一昨日はモーサム行った。パーティ!!
天邪鬼と呼んでくれて結構。
あ、ライブレポとか本サイトでやってるので
見に来てくれたりすると嬉しいよ。碌なことかいてないけど。
一昨日はモーサム行った。パーティ!!
ISBN:4344004175 単行本 西澤 保彦 幻冬舎 2003/11 ¥1,680
私、匠千暁好きなのよー。あの飄々とした感じ。
実はああなりたいのよ。ああいう人になりたいの。
とまぁ、そんな仙人タックの短編集なんだけど
時代も割といったり来たりしてますが
超絶美人タカチと、上手くいったんだね。と
人物相関図が変わっていく様子は面白かったんだけど
ミステリーとしては…ちょっとちからワザが多かったかなぁ。
特に表題作『黒の貴婦人』は、題材は良いのに
謎解きとしてはちょっと辛いかも。
『人間って時にそういうものじゃないかしら』って言っちゃえば
大概どんなミステリーも動機なんざいらねぇんだよ!!と。
いいなぁ、仕事で大遅刻した時責められても
ふっと笑って『私だって時にそういう事もあるわ』って言って
納得してもらえたりしたら。
ねぇ、タカチの超絶美人っぷりって
芸能人で言うとどの位なの?
日本が無理なら海外でもいいから誰か教えて。(軽い嫌味)
★★★☆
私、匠千暁好きなのよー。あの飄々とした感じ。
実はああなりたいのよ。ああいう人になりたいの。
とまぁ、そんな仙人タックの短編集なんだけど
時代も割といったり来たりしてますが
超絶美人タカチと、上手くいったんだね。と
人物相関図が変わっていく様子は面白かったんだけど
ミステリーとしては…ちょっとちからワザが多かったかなぁ。
特に表題作『黒の貴婦人』は、題材は良いのに
謎解きとしてはちょっと辛いかも。
『人間って時にそういうものじゃないかしら』って言っちゃえば
大概どんなミステリーも動機なんざいらねぇんだよ!!と。
いいなぁ、仕事で大遅刻した時責められても
ふっと笑って『私だって時にそういう事もあるわ』って言って
納得してもらえたりしたら。
ねぇ、タカチの超絶美人っぷりって
芸能人で言うとどの位なの?
日本が無理なら海外でもいいから誰か教えて。(軽い嫌味)
★★★☆
ISBN:4062087596 単行本 奥田 英朗 講談社 1997/08 ¥1,680
ううんとね。某超有名アーティスト、日本人の妻と結婚した丸メガネ、居るじゃない?
表紙の彼にオマージュを捧げてるのが容易に想像できる
奥田英朗の処女作。
過度の便秘に右往左往する彼が、妻に勧められた心療内科で
風変わりなお医者と風変わりな看護婦に接しているうちに
過去に傷つけてきた人の幽霊と遭うようになる話。
幽霊は結局、正体は分からないが
彼らに許されて彼も自分を少しずつ許していく。
むしろ彼を本当に許していたのは彼自身なんだろうなぁ。
許されて停滞から抜け出す彼は、有名アーティストじゃなくて
やっぱり一人の人間でさぁ。
僕らの知ってる実在のあの彼も、そうだったのかもしれないね。
パラノイアでもエキセントリックでもなくて
息子と妻を愛して本気で自分の歌が世界を救えるなんて信じてたのかもしれない。
実在する彼の、空白の四年間を見て来たかのような
そんなお話だったよ。まぁ、奥田英朗っぽくないといえば無いけどね。
★★★☆
ううんとね。某超有名アーティスト、日本人の妻と結婚した丸メガネ、居るじゃない?
表紙の彼にオマージュを捧げてるのが容易に想像できる
奥田英朗の処女作。
過度の便秘に右往左往する彼が、妻に勧められた心療内科で
風変わりなお医者と風変わりな看護婦に接しているうちに
過去に傷つけてきた人の幽霊と遭うようになる話。
幽霊は結局、正体は分からないが
彼らに許されて彼も自分を少しずつ許していく。
むしろ彼を本当に許していたのは彼自身なんだろうなぁ。
許されて停滞から抜け出す彼は、有名アーティストじゃなくて
やっぱり一人の人間でさぁ。
僕らの知ってる実在のあの彼も、そうだったのかもしれないね。
パラノイアでもエキセントリックでもなくて
息子と妻を愛して本気で自分の歌が世界を救えるなんて信じてたのかもしれない。
実在する彼の、空白の四年間を見て来たかのような
そんなお話だったよ。まぁ、奥田英朗っぽくないといえば無いけどね。
★★★☆
ISBN:4309015700 単行本 綿矢 りさ 河出書房新社 2003/08/26 ¥1,050
『インストール』で割と滅茶苦茶書いたけど
私、これは割と好きかもしれない。
もてあました自意識だけが一人歩きして
いつのまにか自分を自意識に合わせてる感じ、というのでしょうかね。
ひねくれっことしては笑えないお話だったよ。
ハツはその持て余した自意識で鬱屈していくタイプで
にな川はだれかにその自意識を投影させるタイプ。
結局どっちも向き合わなくちゃいけないのは自分自身なんだけど
向き合い方が真っ直ぐじゃないから、
傍目に可笑しく見えるのよね。
ハツがにな川の背中を追ったのは、
多分にな川がオリちゃんを追っていたのと同じ分類の感情じゃ
なかったのかな。
文字数も少ないし、あっさりと読み終えちゃったよ。
勿論、りさたんは可愛い。
★★★
『インストール』で割と滅茶苦茶書いたけど
私、これは割と好きかもしれない。
もてあました自意識だけが一人歩きして
いつのまにか自分を自意識に合わせてる感じ、というのでしょうかね。
ひねくれっことしては笑えないお話だったよ。
ハツはその持て余した自意識で鬱屈していくタイプで
にな川はだれかにその自意識を投影させるタイプ。
結局どっちも向き合わなくちゃいけないのは自分自身なんだけど
向き合い方が真っ直ぐじゃないから、
傍目に可笑しく見えるのよね。
ハツがにな川の背中を追ったのは、
多分にな川がオリちゃんを追っていたのと同じ分類の感情じゃ
なかったのかな。
文字数も少ないし、あっさりと読み終えちゃったよ。
勿論、りさたんは可愛い。
★★★
ISBN:4835525795 単行本 山田 悠介 文芸社 2001/11 ¥1,050
(過去ログからサルベージ)
騙されました。悪い意味で。
かさばるのがイヤでハードカバー、もしくはノベルス以上の本は買わない私だが、
『史上最凶最悪の追跡劇がいま始まる。』の帯にまんまと騙された。
作者、アホですよ。
理不尽な殺人劇なら
殺人鬼>バトロワ>本書ですよ。
こんなん中途半端だよ。
捕まったからって連行されるだけ、
いくら後で殺されたって、自分の目で衝撃を受ける訳じゃないじゃない。
殺人鬼は(綾辻行人)、ただひたすらの恐怖があった。
目の前で襤褸の様に大事な人が殺される。
圧倒的な力加減と残虐性。
バトロワは、日常性が怖かったわけ。
自分がソコにはまってもオカシクナイと思ってしまうからこそ怖かったと思う。
勿論殺戮シーンもあった所為だとも思うけど。
本書の標的は『佐藤さん』。
全国1、2を争うこの名字の佐藤さんです。
ま、簡単に言っちゃえば『王国』の王様(佐藤)が
『自分と同じ姓がこの世に500万人もいるのが気に入らないから?佐藤狩り?をはじめる』って感じ。
……作者、アホですよ。
作中で、佐藤以外の名字の人は『自分には関係ないや。』的態度を取るのだが
ふふ。私もそう思いました☆
思ったものは仕方ない。そう思ったら最後、感情移入なんて出来る訳ないじゃない。
大体主人公にも共感できない要素が多い。
1:全国大会に出るほど足が速い。(-20ポイント)
2:『ワル』(ワルって!!!)で中学時はやたらモテた。(-20ポイント)
3:皆に愛されて大事にされてる。(こういう物語でそういうのって必要なんですかね?)(-30ポイント)
しかもラスト。
『誰もが想像できなかった形で幕を閉じた』って書いてありますけどー…
お前読者バカにしてないか?
普通に予測できるッちゅうねん!!
『1週間生き残ったらなんでも望みをかなえてやるわ。』
って王様が)冒頭で言った辺りからね!!!
ったく。
本体価格が1500円以上だったら読者ハガキ出してたトコだわ。
★
(ありえなぁい。心底馬鹿にした口調で)
(過去ログからサルベージ)
騙されました。悪い意味で。
かさばるのがイヤでハードカバー、もしくはノベルス以上の本は買わない私だが、
『史上最凶最悪の追跡劇がいま始まる。』の帯にまんまと騙された。
作者、アホですよ。
理不尽な殺人劇なら
殺人鬼>バトロワ>本書ですよ。
こんなん中途半端だよ。
捕まったからって連行されるだけ、
いくら後で殺されたって、自分の目で衝撃を受ける訳じゃないじゃない。
殺人鬼は(綾辻行人)、ただひたすらの恐怖があった。
目の前で襤褸の様に大事な人が殺される。
圧倒的な力加減と残虐性。
バトロワは、日常性が怖かったわけ。
自分がソコにはまってもオカシクナイと思ってしまうからこそ怖かったと思う。
勿論殺戮シーンもあった所為だとも思うけど。
本書の標的は『佐藤さん』。
全国1、2を争うこの名字の佐藤さんです。
ま、簡単に言っちゃえば『王国』の王様(佐藤)が
『自分と同じ姓がこの世に500万人もいるのが気に入らないから?佐藤狩り?をはじめる』って感じ。
……作者、アホですよ。
作中で、佐藤以外の名字の人は『自分には関係ないや。』的態度を取るのだが
ふふ。私もそう思いました☆
思ったものは仕方ない。そう思ったら最後、感情移入なんて出来る訳ないじゃない。
大体主人公にも共感できない要素が多い。
1:全国大会に出るほど足が速い。(-20ポイント)
2:『ワル』(ワルって!!!)で中学時はやたらモテた。(-20ポイント)
3:皆に愛されて大事にされてる。(こういう物語でそういうのって必要なんですかね?)(-30ポイント)
しかもラスト。
『誰もが想像できなかった形で幕を閉じた』って書いてありますけどー…
お前読者バカにしてないか?
普通に予測できるッちゅうねん!!
『1週間生き残ったらなんでも望みをかなえてやるわ。』
って王様が)冒頭で言った辺りからね!!!
ったく。
本体価格が1500円以上だったら読者ハガキ出してたトコだわ。
★
(ありえなぁい。心底馬鹿にした口調で)
ISBN:4838714238 単行本 岩井 志麻子 マガジンハウス 2003/02 ¥1,470
うわぁ、綺麗な装丁だねぇ。
えーと、美しい裕福な若妻二人が紅茶を飲みながら
自分の女学校の話をする短編集。
年上の花代子は、妹のように可愛がっている月絵に
「本当は私たちは薄汚い娼婦で女学校なんて妄想なのです」だとか
監獄のような女学校に行ってたと話したり
そのたびに花代子は入り込んでしまって
自分達が娼婦である姿を見たり人形の自覚を持ったりするのだが
「ほんとうに花代子さんはすぐお話の中に入ってしまうんですもの」
と月絵に笑われて美しい若妻に「戻ってくる」。
月絵の話し方が妖艶で淫靡で女にしか見えない女の色気がたっぷりで
読んでるうちに自分もなんだかそわそわしてくる。
普通に道を歩いてるだけなのに
「本当はそこ、地面じゃないんですよ。
あなた、一本のロープの上を歩いてらっしゃるんですわ」
といきなり言われる気分。
そしてそのロープが見え始めてしまう気分。
そして、ロープから落ちたら後は自分でもどうなるのかわからない気分。
自分は何者なのか何を信じればいいのか
ぐらぐらする気分を味わえるだけでも充分読む価値あり。
まぁ、途中でだるくなってくるのは敢えて否定しない。
★★★☆
うわぁ、綺麗な装丁だねぇ。
えーと、美しい裕福な若妻二人が紅茶を飲みながら
自分の女学校の話をする短編集。
年上の花代子は、妹のように可愛がっている月絵に
「本当は私たちは薄汚い娼婦で女学校なんて妄想なのです」だとか
監獄のような女学校に行ってたと話したり
そのたびに花代子は入り込んでしまって
自分達が娼婦である姿を見たり人形の自覚を持ったりするのだが
「ほんとうに花代子さんはすぐお話の中に入ってしまうんですもの」
と月絵に笑われて美しい若妻に「戻ってくる」。
月絵の話し方が妖艶で淫靡で女にしか見えない女の色気がたっぷりで
読んでるうちに自分もなんだかそわそわしてくる。
普通に道を歩いてるだけなのに
「本当はそこ、地面じゃないんですよ。
あなた、一本のロープの上を歩いてらっしゃるんですわ」
といきなり言われる気分。
そしてそのロープが見え始めてしまう気分。
そして、ロープから落ちたら後は自分でもどうなるのかわからない気分。
自分は何者なのか何を信じればいいのか
ぐらぐらする気分を味わえるだけでも充分読む価値あり。
まぁ、途中でだるくなってくるのは敢えて否定しない。
★★★☆
ISBN:4062108569 単行本 高野 和明 講談社 2001/08 ¥1,680
つまらない傷害致死によっての2年の実刑を終えて出所した主人公。
出所した主人公を待っていたのは、殺してしまった被害者への損害賠償と世間の冷たい目に耐えている両親だった。
そこへ刑務官の南郷が現れて仕事を手伝わないか、と誘われた。
成功報酬は一千万。期間は3ヶ月。
目的は、記憶喪失で死刑の確定している男の無罪の証拠を集める事。
南郷と主人公の証拠探しの3ヶ月が始まる、と。
「あのぅ、あなた死刑を宣告された事、あるんですか?」
「あのぅ、もしかして前科もちでいらっしゃる?」
「あのぅ、前の職場は刑務官でいらっしゃった?」
と思わず尋ねてみたくなるほど、心理描写が妙にしっかりしてる。
テーマは「罪と罰」か?
ヒトがヒトを裁くってのはどういう事か。
ヒトがヒトを殺すってのはどういう事か。
重いテーマにもかかわらず、物語として面白い。
二転三転する物語にいちいちビクッとする。
映画化されてたよな。確か主人公は反町。
……見てみようかな。
最近読む本は割と良作揃い。嬉しいねぇ。
★★★★
つまらない傷害致死によっての2年の実刑を終えて出所した主人公。
出所した主人公を待っていたのは、殺してしまった被害者への損害賠償と世間の冷たい目に耐えている両親だった。
そこへ刑務官の南郷が現れて仕事を手伝わないか、と誘われた。
成功報酬は一千万。期間は3ヶ月。
目的は、記憶喪失で死刑の確定している男の無罪の証拠を集める事。
南郷と主人公の証拠探しの3ヶ月が始まる、と。
「あのぅ、あなた死刑を宣告された事、あるんですか?」
「あのぅ、もしかして前科もちでいらっしゃる?」
「あのぅ、前の職場は刑務官でいらっしゃった?」
と思わず尋ねてみたくなるほど、心理描写が妙にしっかりしてる。
テーマは「罪と罰」か?
ヒトがヒトを裁くってのはどういう事か。
ヒトがヒトを殺すってのはどういう事か。
重いテーマにもかかわらず、物語として面白い。
二転三転する物語にいちいちビクッとする。
映画化されてたよな。確か主人公は反町。
……見てみようかな。
最近読む本は割と良作揃い。嬉しいねぇ。
★★★★
ISBN:4062111101 単行本 重松 清 講談社 2002/02 ¥1,785
リストラされ、家庭もめちゃくちゃ、嫌っていた病床の父親から「電車代」をせしめて生活費に充てる主人公。
「死んじゃってもいいかな」なんて思ったとき、目の前に現れたオデッセイ(赤)。
乗っていたのはいつか新聞で見た事故で死んだ8歳の子供とその父親だった。
主人公は、オデッセイでドライブをしながら
どうして自分の人生はこうなってしまったのか、その起点にたびたび戻るのだ。
何をしても結局はなにも変えられない主人公と
その主人公の(ある意味)相方、若き日の自分の父親。
よく出来た話だとはお世辞にもいえない。
言葉足らずは多々あるし、心の移り変わりも無理矢理といえば無理矢理。
でも、ちゃんとココってツボは絶対外さない。
それは本当に小さな台詞だったりおそろいのフリースだったり。
やっぱり、根底にちゃんと血が通ってるからだろうなぁ。
私がもしオデッセイに連れて行かれるなら一体何時にだろうか?
高校1年生の冬?21歳の夏?
★★★★
リストラされ、家庭もめちゃくちゃ、嫌っていた病床の父親から「電車代」をせしめて生活費に充てる主人公。
「死んじゃってもいいかな」なんて思ったとき、目の前に現れたオデッセイ(赤)。
乗っていたのはいつか新聞で見た事故で死んだ8歳の子供とその父親だった。
主人公は、オデッセイでドライブをしながら
どうして自分の人生はこうなってしまったのか、その起点にたびたび戻るのだ。
何をしても結局はなにも変えられない主人公と
その主人公の(ある意味)相方、若き日の自分の父親。
よく出来た話だとはお世辞にもいえない。
言葉足らずは多々あるし、心の移り変わりも無理矢理といえば無理矢理。
でも、ちゃんとココってツボは絶対外さない。
それは本当に小さな台詞だったりおそろいのフリースだったり。
やっぱり、根底にちゃんと血が通ってるからだろうなぁ。
私がもしオデッセイに連れて行かれるなら一体何時にだろうか?
高校1年生の冬?21歳の夏?
★★★★
ISBN:416320900X 単行本 奥田 英朗 文芸春秋 2002/05 ¥1,300
神経科医、伊良部の所へ駆け込んでくる患者。
デブの医者伊良部は、その悩みに対応するのだが
この伊良部がまたあてにならない医者で、てんで話にならない。
それでも一人で考え込むよりはマシだ、と通っているうちに
ちゃんと最後には何かしらの解決をしている、という短編集。
患者一人一人が持ってる悩みは、私たちの持ってるものの延長に在って
どのケースもなんか他人事な感じがしないから
伊良部のいい加減なカウンセリングに同じ様にイライラしたり
そして同じ様に伊良部に助けて貰ったような気分になる。
短編なので、一話読むごとに「ん?この話はハズレか?」と
思いながら、後に行くにしたがって加速していく感がたまらない。
松尾スズキ主演で映画化されてたよな。もう終わってんのかな。
ぜひ観たい。マユミのエロさを映像で見たい。
読み終わりたくない、と思った本は久し振り。
私のツボ。面白かったです。
★★★★★(初満点)
神経科医、伊良部の所へ駆け込んでくる患者。
デブの医者伊良部は、その悩みに対応するのだが
この伊良部がまたあてにならない医者で、てんで話にならない。
それでも一人で考え込むよりはマシだ、と通っているうちに
ちゃんと最後には何かしらの解決をしている、という短編集。
患者一人一人が持ってる悩みは、私たちの持ってるものの延長に在って
どのケースもなんか他人事な感じがしないから
伊良部のいい加減なカウンセリングに同じ様にイライラしたり
そして同じ様に伊良部に助けて貰ったような気分になる。
短編なので、一話読むごとに「ん?この話はハズレか?」と
思いながら、後に行くにしたがって加速していく感がたまらない。
松尾スズキ主演で映画化されてたよな。もう終わってんのかな。
ぜひ観たい。マユミのエロさを映像で見たい。
読み終わりたくない、と思った本は久し振り。
私のツボ。面白かったです。
★★★★★(初満点)
ISBN:4101349134 文庫 重松 清 新潮社 2000/06 ¥620
いじめをテーマに書かせたら乙一の右に出る者は居ない、と
思っていてすいませんでした(えっ)。
これ、5編の短編集なのだけれど
いじめた事がある人、いじめられた事がある人、
無視された事がある人、転校した事がある人、
何も出来ずにいじめを見ている事しか出来なかった人、
両親との距離を測りかねていた人、両親共働きで鍵っ子だった人。
自分がどんな子供時代を送ってきたかによって、
どの話が一番心に響くか違うんだろうなぁ。
私は「ビター・スィートホーム」に一番ぐっときた。
後はあとがきね。(初めて見たよこんなあとがき)
水原先生にやきもきした。ああ!!もてあましてるよあんた!って。
初めて読んだけど本当に丁寧で描写の上手い作家さんだなぁ。
こんな文章が書ける人が沢山居るんだもの。
自分が作家になりたい、なんて中学生の時からあっさり諦めてますよ私は。
平気で口に出せる人がとても羨ましい。いや嫌味じゃなく。
★★★★☆
いじめをテーマに書かせたら乙一の右に出る者は居ない、と
思っていてすいませんでした(えっ)。
これ、5編の短編集なのだけれど
いじめた事がある人、いじめられた事がある人、
無視された事がある人、転校した事がある人、
何も出来ずにいじめを見ている事しか出来なかった人、
両親との距離を測りかねていた人、両親共働きで鍵っ子だった人。
自分がどんな子供時代を送ってきたかによって、
どの話が一番心に響くか違うんだろうなぁ。
私は「ビター・スィートホーム」に一番ぐっときた。
後はあとがきね。(初めて見たよこんなあとがき)
水原先生にやきもきした。ああ!!もてあましてるよあんた!って。
初めて読んだけど本当に丁寧で描写の上手い作家さんだなぁ。
こんな文章が書ける人が沢山居るんだもの。
自分が作家になりたい、なんて中学生の時からあっさり諦めてますよ私は。
平気で口に出せる人がとても羨ましい。いや嫌味じゃなく。
★★★★☆
ISBN:406182418X 新書 有栖川 有栖 講談社 2005/03/08 ¥903
最近は長編も飛ばし飛ばしで読んでいるが
なんとなく惰性で国名シリーズは読んでしまう。最新刊。
正直、最後まで読むのが辛かった。
最初の「助教授の身代金」も面白かったのは
誘拐経緯を追っていく所までで、尻窄みは否めない。
「ABC殺人事件」も同様で、とにかく消化不良。
トリックのために考えられた物語、の印象が拭えなかった。
そのトリックも「ううううん。無理がある」と納得できないしー。
まぁ、最後のモロッコ水晶の謎は
怪しげな占い師を絡めた目新しい要素があって難なく読み進められた。
まぁ、それだって本格としては仕掛けがチープだし
物語としては割とご都合主義。
やっぱり消化不良、の一言に尽きるなぁ。
長編はまだ普通に読めるってのは単に火村英生のキャラだけなのか?
頑張れ有栖川有栖。君はやれば出来る子だ。
まぁ、センスが多少古いのはご愛嬌だ!!
★★☆
最近は長編も飛ばし飛ばしで読んでいるが
なんとなく惰性で国名シリーズは読んでしまう。最新刊。
正直、最後まで読むのが辛かった。
最初の「助教授の身代金」も面白かったのは
誘拐経緯を追っていく所までで、尻窄みは否めない。
「ABC殺人事件」も同様で、とにかく消化不良。
トリックのために考えられた物語、の印象が拭えなかった。
そのトリックも「ううううん。無理がある」と納得できないしー。
まぁ、最後のモロッコ水晶の謎は
怪しげな占い師を絡めた目新しい要素があって難なく読み進められた。
まぁ、それだって本格としては仕掛けがチープだし
物語としては割とご都合主義。
やっぱり消化不良、の一言に尽きるなぁ。
長編はまだ普通に読めるってのは単に火村英生のキャラだけなのか?
頑張れ有栖川有栖。君はやれば出来る子だ。
まぁ、センスが多少古いのはご愛嬌だ!!
★★☆
幽玄漫玉日記 (6)
2005年8月15日 ★★★☆
ISBN:4757709048 コミック 桜 玉吉 エンターブレイン 2002/06 ¥998
某リサイクル書店でまとめて購入。
しあわせのかたち(持ってる)&防衛日記2巻分&幽玄漫玉日記6巻分
&ブロイラーおやじFX&のんきな父さん&桜玉吉のかたち
&桜玉吉開運画集(しかも未開封)
↑まとめて3200円。安!!
あまり漫画は買ってまで読まないのだが、
こりゃ運命だろう、と購入。しかも『桜玉吉全集(全完結)』と銘打ってあるにも関わらす
しあわせのかたちは4巻までしか入ってなかった。おや5巻は?
(持ってるなら文句言うな)
私は基本的にプロのお仕事、を崇拝しているのだが
これは凄い。反対のベクトルを突っ走ってるような
だらだらと書き綴っているだけの回なんかもあったりするのだが。
線がのたうち回ってるだけのような回もあったり。
鬱全開フルスロットルなやる気の無い回もあったり。
どれもこれも本来なら『プロなんだからー。お金貰ってるんだからさー』と
文句の一つもたれる所なのだが
これが何故か憎めない。
「あらら。玉吉ころりん(懐かしいな)ってば大丈夫かしら」
なんてまるで友達を心配するかのような親近感を
読者に持たせる事が出来るのはこのヒトならではの『味』なんだろうなー。
新しい御緩漫玉日記も出たみたいだし。
本棚に漫画が着々と増えてきそうだなぁ。
★★★☆
某リサイクル書店でまとめて購入。
しあわせのかたち(持ってる)&防衛日記2巻分&幽玄漫玉日記6巻分
&ブロイラーおやじFX&のんきな父さん&桜玉吉のかたち
&桜玉吉開運画集(しかも未開封)
↑まとめて3200円。安!!
あまり漫画は買ってまで読まないのだが、
こりゃ運命だろう、と購入。しかも『桜玉吉全集(全完結)』と銘打ってあるにも関わらす
しあわせのかたちは4巻までしか入ってなかった。おや5巻は?
(持ってるなら文句言うな)
私は基本的にプロのお仕事、を崇拝しているのだが
これは凄い。反対のベクトルを突っ走ってるような
だらだらと書き綴っているだけの回なんかもあったりするのだが。
線がのたうち回ってるだけのような回もあったり。
鬱全開フルスロットルなやる気の無い回もあったり。
どれもこれも本来なら『プロなんだからー。お金貰ってるんだからさー』と
文句の一つもたれる所なのだが
これが何故か憎めない。
「あらら。玉吉ころりん(懐かしいな)ってば大丈夫かしら」
なんてまるで友達を心配するかのような親近感を
読者に持たせる事が出来るのはこのヒトならではの『味』なんだろうなー。
新しい御緩漫玉日記も出たみたいだし。
本棚に漫画が着々と増えてきそうだなぁ。
★★★☆
ISBN:4048733842 単行本 戸梶 圭太 角川書店 2002/08 ¥1,575
いやー。本当に久し振りにツボな短編集に会った。
格闘派シャブ中の正しい利用方法『Jの利用法』
キャラクターデザインで再起をはかる冴えないOLの『二十八歳の事情』
鳩の実害に苦しめられてるヒトの替わりに鳩を虐殺する業者の『鳩殺し』
突然ヤンキー女に車ジャックされる女の『二種族激突』。
どれもこれも突き抜けてて面白かった。
多少の暴力表現がまた良い具合にスパイスになってて
そしてそれだけじゃない構成力と人物描写が肝。
伊坂幸太郎の『オーデュボンの祈り』を読んだ時は
リョコウバトの大量虐殺に暗澹な気分になった物だったが
今回の『鳩殺し』は虐殺される鳩たちを(おお。すっきり)と
むしろすがすがしい目で見られる事に、自分でも驚いた。
どちらが嘘でどちらが本当という事は無い。
そこまでの経緯がどちらも丁寧に描かれているから、
作者が示すとおりの感想をもてるのだよ。
突き抜けたい妙齢の女性にオススメ。
要は気の持ちようだ、と少しスッキリする。
まぁ、私が大絶賛する本で周りに受けがよかったことなど
いまだかつて在りませんでしたが。が!
★★★★☆
いやー。本当に久し振りにツボな短編集に会った。
格闘派シャブ中の正しい利用方法『Jの利用法』
キャラクターデザインで再起をはかる冴えないOLの『二十八歳の事情』
鳩の実害に苦しめられてるヒトの替わりに鳩を虐殺する業者の『鳩殺し』
突然ヤンキー女に車ジャックされる女の『二種族激突』。
どれもこれも突き抜けてて面白かった。
多少の暴力表現がまた良い具合にスパイスになってて
そしてそれだけじゃない構成力と人物描写が肝。
伊坂幸太郎の『オーデュボンの祈り』を読んだ時は
リョコウバトの大量虐殺に暗澹な気分になった物だったが
今回の『鳩殺し』は虐殺される鳩たちを(おお。すっきり)と
むしろすがすがしい目で見られる事に、自分でも驚いた。
どちらが嘘でどちらが本当という事は無い。
そこまでの経緯がどちらも丁寧に描かれているから、
作者が示すとおりの感想をもてるのだよ。
突き抜けたい妙齢の女性にオススメ。
要は気の持ちようだ、と少しスッキリする。
まぁ、私が大絶賛する本で周りに受けがよかったことなど
いまだかつて在りませんでしたが。が!
★★★★☆
いま、会いにゆきます
2005年8月13日 ★★☆
ISBN:409386117X 単行本 市川 拓司 小学館 2003/03 ¥1,575
映画もドラマも観てないが、
売れるには売れるだけの理由があるのだろう?と
本から入ることにしたよ。
私は凄く涙もろいので、なんだかんだいって結構きたりして…
と思ったら。
痒いかゆいカユイ!!
言葉選びがとにかく痒い。
「君はおそろしく細い女の子だった。
無性的で、少年みたいな女の子というよりも、
女の子の外見をしたコーヒースプーンの精霊みたいだった。」
という一文から段々痒くなり始め、
おやおや?と思ってる間に終わってしまった。
いや、泣き所もわかるし、淡々とした暖かさみたいな物も感じる。
話としては上手く出来てると思うのに、
私には合わなかった。とにかくむず痒い。
純粋だとか不器用さだとかを表に出しすぎていて
それがあたかもこの世で一番の美徳のように扱われている事にも
なんとなく違和感を感じる。
映画だったら、余計な物が省かれてそうだな。
そっちの方がまだ観られるかも。
夫婦モノには割と点数が甘い私だが
あー。ゴメンナサイ。これは私には向かない。
★★☆
映画もドラマも観てないが、
売れるには売れるだけの理由があるのだろう?と
本から入ることにしたよ。
私は凄く涙もろいので、なんだかんだいって結構きたりして…
と思ったら。
痒いかゆいカユイ!!
言葉選びがとにかく痒い。
「君はおそろしく細い女の子だった。
無性的で、少年みたいな女の子というよりも、
女の子の外見をしたコーヒースプーンの精霊みたいだった。」
という一文から段々痒くなり始め、
おやおや?と思ってる間に終わってしまった。
いや、泣き所もわかるし、淡々とした暖かさみたいな物も感じる。
話としては上手く出来てると思うのに、
私には合わなかった。とにかくむず痒い。
純粋だとか不器用さだとかを表に出しすぎていて
それがあたかもこの世で一番の美徳のように扱われている事にも
なんとなく違和感を感じる。
映画だったら、余計な物が省かれてそうだな。
そっちの方がまだ観られるかも。
夫婦モノには割と点数が甘い私だが
あー。ゴメンナサイ。これは私には向かない。
★★☆
ISBN:4041045053 文庫 佐藤 春夫 角川書店 1962/02 ¥357
詩集「智恵子抄」に沿った架空の光太郎と智恵子のお話。
光太郎と智恵子が、友人の紹介によって知り合い、
距離を詰め、一緒に生きていく決心とともに結婚をして
そして智恵子が段々心の病に冒され始め、そして死んでいくまでが
淡々と第三者の目から綴られる。
そうは言っても光太郎自身の手記としての智恵子抄がいっそう映えてくる事は間違いない。
「私は楽をするために貴方と一緒になるのではありません」
と言い切った智恵子に適齢期の私は自分を恥じたよ。ホント。
気が狂ってしまった妻をそれでも妻として扱い
ただ心を与えつづける光太郎が、読んでいて泣けてくるなぁ。
愛、なんて陳腐で愚鈍な言葉を当てはめるのは勿体無い。
人が人に向けて持ちえる情の深さ、とでも言うのでしょうかね。
お互い認め合って求め合って一緒になった夫婦だけに
智恵子が心を病んだ後の二人の関係が美しい物に見えてくる。
久し振りにほろほろ泣いた。
夫婦ものには弱いな。
★★★★☆
詩集「智恵子抄」に沿った架空の光太郎と智恵子のお話。
光太郎と智恵子が、友人の紹介によって知り合い、
距離を詰め、一緒に生きていく決心とともに結婚をして
そして智恵子が段々心の病に冒され始め、そして死んでいくまでが
淡々と第三者の目から綴られる。
そうは言っても光太郎自身の手記としての智恵子抄がいっそう映えてくる事は間違いない。
「私は楽をするために貴方と一緒になるのではありません」
と言い切った智恵子に適齢期の私は自分を恥じたよ。ホント。
気が狂ってしまった妻をそれでも妻として扱い
ただ心を与えつづける光太郎が、読んでいて泣けてくるなぁ。
愛、なんて陳腐で愚鈍な言葉を当てはめるのは勿体無い。
人が人に向けて持ちえる情の深さ、とでも言うのでしょうかね。
お互い認め合って求め合って一緒になった夫婦だけに
智恵子が心を病んだ後の二人の関係が美しい物に見えてくる。
久し振りにほろほろ泣いた。
夫婦ものには弱いな。
★★★★☆