ISBN:4062647915 文庫 柳家 小三治 講談社 ¥770

えーと、実家サイトを一度でもご覧になった方はご存知だと思いますが
私は落語好きでございます。二十歳そこそこの時に目覚めました。
ひそひそ自分だけで楽しんでいたのに、
ちょっと前に宮藤勘九郎がドラマに仕立てて流行りモノみたいに扱われるようになって
なんとなくお外で公言しなくなりました。
今になって思えばなんであんなに意固地になってたんだろうなぁ。
ま、今でもかのドラマを観てない自分にちょっと引きますよ。
クドカン結構好きだし、見たら面白いのは分かってるから余計にな。

さ、そこで柳家小三治。
私はこの柳家小三治が大好きなのであります。
古い日本人体型、ごつくて顔が四角くて、目が小さくて、
声が低くて、蟹股で歩いて、いつも難しい顔をしていて。

その癖、飄々としてて、柔軟なのに芯が通ってる。
割と地位だとか名人とかにこだわる噺家さんが多い中、
そんなもん柳に風で受け流し。

まさに私の理想の噺家さんなのですよ。

で、その小三治のまくら(本来の意味でのピローじゃねぇよ?)を
速記で集めたこちらの本。の、第二弾。
なんで一段から書き始めないのか、と尋ねられても困るんだけど。
なんとなく。なんとなくよ。

先代小さん、故圓生(私はこの人の話を聞くのが大好き。噺も好きだけど)、先代正蔵(故彦六)に
蒟蒻問答の所作で各々に注意され、どうにもならなくなった話や
小三治という名前の話。
パンダの話。
初高座の話。病気の話。

噺家・柳家小三治だからこその面白い受け取り方と言うよりは
一人の郡山剛蔵としての思考回路というのでしょうかね。
どの出来事も、自分が中心に居ながら主観過ぎない。
無駄に逆らわない。
強情にならない。
人間歳食ってくると固まりがちだし、特に爺さん社会で頭でっかちで凝り固まってくるだろうに
(それで本来自分が憧れてた落語の芯からずれて来る。そんな人ばっかり。)
この小三治という人のこの「柳に風」スタンスは私は本当に愛すべき物だと思うのです。

ま、速記本なんで、小三治の口調をまったく分からないと
ちょっと読みづらいのかもしれませんね。
じゃ、最後にちょっとだけ引用。

そのときは、人情噺こそが最高のものと思ってました。まだ素人だったんですね。
それが、噺家になって月日がたつにつれ、泣かすことより、笑わせることのほうがよほど難しいことだと。だって、人間は張り倒しゃ泣きますけどね(笑)笑えーったって笑いませんよ、なかなか(笑)。ほんとに心から笑うってゆうことは。


あ、やべ、CDじゃ我慢出来なくなってきた。



★★★★

コメント

タリー
タリー
2006年12月4日23:49

メッセージさんくすです☆
こちらこそどうぞよろしくでございまするるる。

舌足らず
舌足らず
2006年12月11日2:12

いやはやわざわざどうもありがとうです。
メッセはヒミツ日記の方で。
どうぞよろしくお願いします!

nophoto
Beyonce
2011年5月26日10:44

Good point. I hadn’t toghuht about it quite that way. :)

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