ISBN:4344404394 文庫 五十嵐 貴久 幻冬舎 2003/10 ¥630

怖ぁ!

インターネット出会い系サイトで
うっかりサイコさんに引っかかっちゃった
お父さんのお話。

この手のストーカー型おサイコさんは
『座敷女』とどうしても比べてしまうのだけれど
ま、似たり寄ったりですよ。設定も。
座敷女の子はまったく自分が悪くないのに追い掛け回されてたけど
こっちは自分で出会い系登録とかしちゃってる分、自業自得感が否めない。
妻子とかの存在が目新しい恐怖要素かね。

あーサイコさん怖い。インターネッコ怖い。

でもさ、結局外見の怖さも手伝うわけで。
いくら憎悪がキツイってたって、外見が普通ならここまでは怖くないわけでしょ?
普通の外見のおサイコさんが出てくるお話が読みたいなぁ。誰か知りません?

★★★☆
ISBN:4022574925 単行本 藤沢 周 朝日新聞社 2000/04 ¥1,575

T・I・Mの「命」のポーズをして
そのまま屋上から飛び降りた「キョウ」。
この本はその時に一緒に居た仲間の方が主役。
格別悪い訳でもなく、いい子でもない普通の子が
悩んだり何かに救いを求めたりする。
(この手の青春小説はもう読み飽きましたぜ)
と思いながら読んだけれど
青いのも極めれば綺麗かもしれないなぁ。
まぁ、日本語が破綻してる部分はわざと、かな。

「いいか、カズキ。…おめぇのキレ方は、
おめぇの頭の中にある宇宙の狭さのせいだ」


★★★☆
ISBN:4061823590 新書 西尾 維新 講談社 2004/02/06 ¥1,365

大袈裟だが、
あいも変わらず、引き込ませるだけの文章力は往々にしてある方だ。
このシリーズはなんだかんだといって毎回読んでいるが
『ブギーポップ』とか好きな人なら違和感無く受け入れられそうな感じだなぁ。

そう、熱狂するほどの手腕でないのに
それでも毎回欠かさず買ってしまう所は評価する。

それにしても講談社ノベルスもライトノベルみたいの増えたなぁ。



★★★☆
ISBN:4594029795 文庫 金子 浩 扶桑社 2000/09 ¥660

『隣の家の少女』が陰惨さに重点を置いているのなら
こちらは随分アクティブだ。
食人族VS都会から来た何名かの若い男女のお話。

強く、賢明で魅力的な姉は序盤で腹を裂かれてローストにされ
消極的で引っ込み思案な妹は、生き延びる。
ま、ネタバレになるので敢えて言わないが、ラスト近くであの人が死ぬことにだって
作者のありありとした意図が見えるような気がする。

『生きたい』と誰よりも望み、そう行動した者が生きられる。
その他には、『何も』必要無い。
そして陰惨な死は誰にでも平等だ、善にも悪にも。

だれにも彼にもオススメ出来る訳じゃないケッチャムさんの本だが
私は今のところかなりのお気に入りだったりする。
『オフスプリング』はやく和訳されないかなー。


★★★☆
ISBN:4396330472 文庫 我孫子 武丸 祥伝社 2002/06 ¥400

このシリーズを四季順に読んで行った2作目。
好きな作家さんだけに期待して読んだ。

ネットも好きな我孫子氏。
に本当に起こったようなお話。
所々で納得できないというか、それはちょっと大仰だろう、
と思うところが在ったりもしたが
概ね良好。
作者本人の投影のような主人公が
妙にモテモテなのが気になったが
まあ、それは考えすぎかしら。

ちなみに私はこういう話がでると必ず『クローディアの苦悩か』と反射的に思う。
元ネタが判る人にはネタバレで申し訳無い。

★★★☆
ISBN:4061822616 新書 三津田 信三 講談社 2002/08 ¥1,575

怖エエエエ。
七つの物語と、一つ一つ謎を解かないと起こる怪奇現象。
それがもう、怖い。
変な筆力のお陰で容易に想像できて
普通に本を読みながら背後を気にしてしまう。

まあ、オチが弱いのは、うん。

前作を読んだからこその面白い部分もあったのでまあ、いい。(こういうの好き)


★★★☆
別嬪であるってのはそれなりに価値のあることなのだなぁ。
とどの短編を読んでも思う。
岩井氏の男の主人公は、男の視点のようで
やっぱり女の視点、であるのですよ。

女性の匂い立つような奥からの色気、
特に同性でしか感じられない色気を
そのままその女性の魅力として位置付けてしまっているから、なんだか話としてアンバランス。
主人公自体のアイデンティティーというか、
そういうものの印象があまり感じられないのはその所為だと思う。

いや、そこがこの人の作風だと思うけど。
どの主人公も一緒じゃん。只の語り部。



★★★☆

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